黒埼ちとせ

黒埼ちとせはビジュアルが魅力的で、デレステ運営も黒埼ちとせのカードのイラストに気合いを入れているのか、本当に綺麗で。(3Dモデルも完璧でどの角度から見ても美しい)

そこから私は彼女の事を気にし始めた。黒埼ちとせは私が聞きたい言葉を美しい見た目で、美しい声で、聞かせてくれて。ただ、あまりにも欲しい言葉を言ってくれるので違和感があった。キャラクターがキャラクター然としている、それは良い事のような、悪い事のような。私はそれを少し寂しく思った。「本物」のちーさんがいるならばそのちーさんに会ってみたいと思ってしまう。私達に媚びを売らないちーさんに。

ちーさんはデレステの中では媚びて振る舞うように決めていて、欲しい言葉を貰い唸る私達のことを陰で楽しんで見ているんじゃないかと。そういうイメージが勝手にあります。

ただ、SSRカードの[千年の誓約]黒埼ちとせはライブのフルコンクリア後に少し興奮した感じで早口で「うふっ、この世の全てはぜえんぶ、私のもの!」と言うところは本当のちーさんが思いを込めて発しているなと感じる。

対人間のゲームの選択肢みたいなもの、こう言ったら私を好きになるだろうなみたいな、という言葉を選んで話す、わざと好かれることを言う、つまり媚び売り私もしてしまうので。媚び売りをするちーさんに私は満足していますが、なんとなく黒埼ちとせを動かしている人間を感じてしまう。都合の良いキャラクターになっていて


乙倉に関してもそういう気持ちがある。乙倉に対してはかなり警戒心があり、ゲームの戦略みたいなものを感じてしまい、乙倉の事を好きと言っている人にも何か苦手意識があった。でも彼女の事を何も知らない状態で苦手というのは乙倉に失礼だと思うので今は乙倉のカードを集めてみたりして、知っていこうかなという段階です。


あんスタのシナリオが炎上した件も思い出す。「○○はこんな事言わない!こんな差別発言をしない!」と怒った人は言ってました。ツイッターではシナリオライターに直接リプライをして責める人もいました。なんだか分かるような分からないような。ちとせの話に関連してるかなと思い。


黒埼ちとせは黒埼ちとせを演技している。ちーさんは何を思っている?本当の黒埼ちとせがいるなら、その言葉を聞かせてよ。まるで仮面をしているかのよう。常に、ずっと、「トップアイドル」を目指す彼女達は私達の時間の概念にはいない。滅びる姿も美しいんだろうな。


劇場版アイドルマスターTHE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」の楽曲でM@STERPIECEという曲があるのですが歌詞に

「夢を初めて願って 今日までどの位経っただろう ずっと一日ずつ繋げよう 夢は自分を叶える為に 生まれた証だから」という歌詞がありますが当時はこの歌詞に苦しい気持ちになっていました。夢は自分を叶えるために生まれた証だから、とは夢を持って初めて存在することができるという事で、彼女達はずっと夢を見続ける、常に上を向いて、その姿を見て私達は気分が良くなります。頑張ってる姿が素敵だよ、と消費です。そういうコンテンツだと分かってはいるけど。私達にあてがわれた黒埼ちとせ、乙倉悠貴は老いもなく錆びつくこともなく、一生若くて可愛い素敵な女性で。だからこそ私は彼女達を素敵と思うけど、なんだかやっぱり、寂しい気持ちになります。私がデレステをやらなくなっても、笑顔で、健気に、画面の中で歌い踊り続ける。

でも、やっぱり、ありがとう。

ちーさんが幸せだと良いな。